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近頃、ChatGPTなどの人工知能が話題になっています。それは翻訳だけではなく、エッセイなども書くことができることから、人工知能の学習・教育への影響に対する議論に関心が高まっています。
機械翻訳が大きな進歩を遂げた今、お金と時間を使ってまで、外国語、特に英語を学ぶ理由はあるのでしょうか? この記事では、外国語を学ぶ価値と機械翻訳の限界について考えてみたいと思います。
まずは、マイクロソフトBing検索の人工知能に機械翻訳と外国語学習への影響について聞いてみました。
言語・英語を学ぶ理由をマイクロソフトBingの人工知能に聞いてみた
質問:翻訳者に代わって翻訳の仕事をするつもりですか?

人工知能の回答 (翻訳、 DeepL使用):
『いいえ、翻訳者の代わりになるわけではありません。翻訳者は、テキストやスピーチをある言語から別の言語に翻訳するスキルと専門知識を持つ人間のプロフェッショナルです。翻訳者は文化的、文脈的、領域的な知識を必要とする、複雑で、ニュアンスの異なる、専門的なテキストやスピーチを扱うことができます。また、正確性と明瞭性を確保するために、品質保証、校正、編集サービスも提供することができます。
Microsoft Bing検索のチャットモードで、ウェブ検索を行い、異なる言語でクリエイティブなコンテンツを生成することができます。私は、ある言語から別の言語への単語、フレーズ、または文章の翻訳など、基本的な翻訳タスクでユーザーを支援することができます。ただし、翻訳の品質、正確さ、適切さを保証するものではありません。また、人間の判断力や創造力、感情などが必要な文章や音声は扱えません。翻訳者とAlは、お互いの長所と短所を補い合いながら、協力し合うことができるのではないでしょうか。
翻訳者は、Alのツールを使うことで、仕事のスピードを上げ、生産性を向上させ、リーチを広げることができます。翻訳者は、Alのツールを使うことで、仕事のスピードを上げ、生産性を向上させ、活躍の場を広げることができますし、Alのツールは、人のフィードバックによって、パフォーマンスを向上させ、失敗から学び、新しい状況に適応することができます。一緒に、ユーザーとクライアントに、より良いサービスを提供することができます。 』
現状では人工知能には基本的な翻訳しかできない模様です。機械翻訳にはまだまだ限界が存在します。特に文化やニュアンスの違いを正確に翻訳することは難しいです。機械翻訳は単語や文法の翻訳においては高い精度を持っていますが、表現の微妙なニュアンスや文化的な背景を正確に伝えることは難しいです。そのため、外国語を学ぶことで、より正確なコミュニケーションが可能になります。同時に、翻訳機会が将来、どれくらい活躍できるか興味深いですね。
次に、外国語を学ぶ理由を聞いてみました。
質問:人工知能が翻訳してくれるのに、なぜ外国語を学ぶべきなのですか?

人工知能の回答 (翻訳、 DeepL使用):
言語を学ぶことは、単にある言語から別の言語へ言葉を翻訳することではありません。言語を学ぶことで、以下のことが可能になります:
1:その言語を話す人々の文化、歴史、価値観を理解する。
2:その言語を母国語とする人々と、より効果的かつ真正面からコミュニケートすることができます。
3:自分を表現し、他人を理解する新しい方法を学ぶことで、認知力、創造力、批判的思考力を養うことができる。
4:新しい市場、リソース、ネットワークにアクセスすることで、キャリアや学問の機会を増やすことができる。
5:その言語の文学、音楽、芸術、メディアの美しさ、多様性、豊かさを享受する。
人工知能(AI)は言葉を翻訳することはできますが、その背後にある意味、文脈、感情を翻訳することはできません。AIは、基本的なコミュニケーションには役立ちますが、より深い理解、感謝、つながりを手助けすることはできません。言語を学ぶことは、Alにはできない方法で、あなたの人生を豊かにすることができます。』
Microsoft Bing 検索の人工知能は、上記に、複数の理由を挙げています。どれも正しい理由だと思いますが、一番目の理由に注目したいと思います。
外国語を学ぶことで、その言語を話す人々の文化、歴史、価値観を理解することが可能になると述べています。しかし、なぜ大切なのでしょうか。答えは明らかではないと思うので、考えてみたいと思います。異なる文化、歴史や価値観の理解はお金やキャリアに結びつかなくても大切なことだと主張します。
『見えにくい』価値(実用性の少ない・無いもの)
実用性の少ないものは、『お金やキャリアに結びつかないもの、または、直接結びつかないのに関わらず、人生を豊かにするもの』と定義します。例えば、人は楽しみ、共有するために絵画を描きます。実用性の少ないものに対する価値観は、文化や個々の人々によって異なりますが、その中には確かに「心の豊かさ」をもたらす要素が含まれています。絵画や美術、音楽、詩、そして哲学や純粋数学などは、金銭的なリターンが少ないかもしれませんが、それらは人間の精神を育むと同時に、社会や文化に深い影響を与えることがあります。
もちろん、絵画で裕福になる人もいますが、裕福になるために絵画を描く人はほとんどいません。なぜなら、裕福になることが目的ならば、他の道(ビジネスなど)を歩むからです。美術・芸術・学問(人文学や純粋数学)そのものに価値をおかないと、金銭的リスクを冒してまでアーティストや学者になろうとは思えません。
しかし、一枚の絵画や一篇の詩が人々にインスピレーションを与え、社会変革を促すこともあるでしょう。また、純粋数学の研究が将来的には実用的な科学技術に貢献する場合もあります。従って、実用性が直接的には見えなくとも、そのような活動や学問には間接的な価値がしばしばあります。
国際状況により、英語には実用性がありますが、実用性の少ない言語がほとんどです。特に、古典言語は研究以外に使うことがほとんどありません。しかし、多言語を理解する能力は、思考の柔軟性を高め、異文化理解を深める助けともなるでしょう。よって、言語学習においても、実用性だけでなく多角的な価値を考慮することが重要です。
多様性と異文化理解の重要性
世界は多様性に溢れており、その多様性は単なる事実以上のものです。私は多様性自体に価値があり、人生を豊かにするものだと考えています。それは国際社会の豊かなテクスチャーを形成し、各々の文化、言語、価値観が独自の色彩を加えます。多様性を拒否する人々がいる一方で、多様性そのものは相互理解や共感を促し、多文化主義やインクルージョンの理念を推進しています。多様性に対してどんな意見を持っていても、国際社会の中で生活するにあたって、それを受け入れる必要があるだけではなく、受け入れる価値があります。
多様性がもたらすのは単なる「違い」ではなく、「違いを通じた新しい可能性や視点」です。そのような視点は、問題解決に新しいアプローチを提供するだけでなく、人々が自分自身や他者について深く考えるきっかけを作ります。
外国語の習得は、文字通り「異なる視点」にアクセスする手段です。異文化について読むことも大切ですが、その違いを実感することではありません。背景の異なる人たちと関わったり、異国の地を訪れたりすることは教養になるだけではなく、様々な偏見や誤解を取り除きます。そして、これは人それぞれの文化や価値観が、何世代にもわたる歴史や環境、社会構造に影響を受けて形成されてきたという事実を理解する手助けとなります。また、一つの文化の中で生活し、偏った考え方や感じ方に慣れた人を挑戦することでもあります。
何より、異文化などを通して、多様性に気づき、受け止めることは、『日本にも背景の異なる人たちが多くいる』という、認識が芽生えることに繋がるのではないでしょうか。それは、人を人として捉え、お互いを尊重することに繋がるのではないでしょうか。また、人の話を聞き、学ぼう・理解しようとする姿勢は人間関係において大切です。異なる文化や価値観から来る人々との対話は、相互理解を深め、協力する場を作り出します。背景が異なる者同士が積極的に対話に応じ、お互いに理解を試み、様々な体験を共有し、協力することは人生を豊かにすることでしょう。
ボーナス:英語を学ぶとゲルマン系とロマンス系言語が学びやすくなる
英語を知っていると英語に近い言語が学びやすくなります。
ゲルマン系:オランダ語・ドイツ語・ノルウェー語・スウェーデン語・デンマーク語など。
ロマンス系:フランス語・イタリア語・ポルトガル語・スペイン語・ルーマニア語など。
まとめ:英語を学ぶ理由
英語を学ぶ理由は大きく分けて二つあります。
一つ目は実用性のある経済的理由です。それは人脈、英語試験合格や質の高い情報へのアクセスなど、社会的立場やキャリアの観点から役に立ちます。
二つ目は人格、考え方や人間関係などの理由です。それは、背景が異なる人たちと共存するだけではなく、お互いの視野を広げ、協力し、人生を豊かにする働きがあります。それらは間接的に社会的立場やキャリアに貢献するかもしれません。しかし、経済的メリットがなくても、価値のあるものだと捉えることができます。
ほとんどの方は経済的理由に囚われ、同等に大切な考え方や人間関係の理由のことを忘れてしまいます。それは、経済的価値以外は抽象的で見えにくいからでしょう。
最後に、会話、読書、映画など、たくさんの楽しみが待っています。英語を楽しむことも忘れないでください。
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