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不必要な副詞を省こう

英語のライティングにおいて、不必要な副詞は読み手に混乱を引き起こすという悪い評判があります。しかし、副詞は文中でさまざまな位置に置かれ、文の構造に影響を与えます。英語の副詞は、より正確な情報を伝えるために使用され、文の意味を豊かにし、読者や聞き手により明確なイメージを提供することができます。

副詞を使うときは、意図的に、目的を持って使うことが大切です。適当に副詞を使うと、読みにくいだけでなく、伝わりにくい英文になってしまいます。

この記事では、副詞を使う時の注意点を紹介します。

読むことは簡単のようで簡単ではありません。どうしても時間と労力がかかります。文を書く目的が読んでもらうことならば、読み手に伝わりやすい英文を書くことを目標にしましょう。

英語の副詞とは

英語の副詞(Adverb)は、文や文中の他の単語(主に動詞、形容詞、他の副詞)の動作、状態、程度、時間、場所、方法、原因などを修飾する単語です。副詞は文の詳細を補完し、文全体の意味や文法的な構造を豊かにする役割を果たします。以下は、副詞の一般的な種類と例です。

  1. 程度を示す副詞 (Adverbs of Degree):
    • Examples: very, too, quite, extremely など
    • 用例: He is very tall.
  2. 方法を示す副詞 (Adverbs of Manner):
    • Examples: quickly, carefully, well, slowly など
    • 用例: She sings beautifully.
  3. 頻度を示す副詞 (Adverbs of Frequency):
    • Examples: always, often, rarely, never など
    • 用例: I always brush my teeth before bed.

時間を示す副詞 (Adverbs of Time)方法を示す副詞 (Adverbs of Manner)原因を示す副詞 (Adverbs of Reason) などもありますが、この記事では紹介しません。

英文を書く中で程度、方法、頻度を示す副詞を必要以上に使ってしまう場合がよくあります。早速、例を見てみましょう。

副詞の乱用の例

副詞を数える

The man casually walked down the busy sidewalk. As he nonchalantly turned the corner, he glanced suspiciously over his shoulder. Deeply sighing in relief, the man wholeheartedly believed that he was safe. He was deadly wrong.

例文はこの記事から引用

この例の副詞は明確です。それぞれが『-ly』で終わっています。この段落では、追いかけてくる追っ手から逃れようとする男の姿が思い浮かぶかもしれません。しかし、このように副詞を多用すると、テンポが悪くなり、文が長くなります。また、副詞は具体的でないので、ストーリーが曖昧になります。まず、副詞を取り除いた後のストーリーを見てみましょう。

不必要な副詞の消去

The man walked down the busy sidewalk. As he turned the corner, he glanced over his shoulder. Sighing in relief, the man believed that he was safe. He was wrong.

例文はこの記事から引用

この例では、一般的な副詞を削除してもストーリーにほとんど影響がないことがわかります。段落は読みやすくなり、テンポも速くなりました。段落の本質は変わっていません。しかし、描写は前の例より寂しくなっています。副詞をすべて削除することが最適な解決策ではありません。では、次のステップに進み、説明的なフレーズを通して描写を取り入れましょう。

動詞を置き換える

The man strolled down the busy street. As he eased into an alleyway, he glanced over his shoulders, his eyes narrowing in suspicion. His chest rose and fell with his sigh of relief. He was safe. But he was wrong.

例文はこの記事から引用 (修正あり)

一般的な動詞から特定的な動詞への変換に注目してください。『casually walked』を『strolled』に変え、『nonchalantly turned』を『eased』に変えました。

strolled』は『散歩する、ぶらつく』と言う意味を持ちます。『casually walked』は『何気なく歩く』と言う意味になります。

ease』は『悠々に』と言う意味を含みます。そして、『nonchalantly』は『平然と』と言う意味を持ちます。

ですから、『彼は平然と角を曲がった』(『He nonchalantly turned the corner』)から『彼は悠々と路地裏に入り込んだ』(『 he eased himself into an alleyway』)に変わりました。

そういった、具体的な動詞を使うことで、必要以上に文を長くせず、ストーリーをより具体的に伝えることができます。
彼の不審な態度を強調する描写的な動詞をいくつか加えると、危機感が戻ってきました。

副詞をうまく使うポイント

意味の重複を防ぐ

まず、動詞の意味を繰り返すだけの不必要な副詞を取り除きましょう。

例えば、『She smiled happily at her dog.』と言う文には動詞の『smiled』とそれを修飾する『happily』という副詞があります。しかし、この文脈の中では『smiled』(笑顔を見せること)はハッピーであることに間違いありません。ですから、『happily』は不必要です。英文を『She smiled at her dog.』と書き直しましょう。しかし、『She smiled forcibly at her boss.』と言う文では、副詞が上手く機能しています。なぜなら、『forcibly』と言う副詞は無理矢理という意味だからです。上司に無理矢理、笑顔を見せたと言う表現に『forcibly』が重複せずに活躍しています。

より具体的な動詞に置き換える

例えば、『He spoke softly to convey his sympathy』と言う文があるとします。

この例では、『softly』が 『spoke』を修飾していますが、彼がどのように話しているのか、またはなぜ話しているのかを完全に捉えていません。

『spoke softly』を『whispered』(ささやく)に置き換えましょう:『He whispered to convey his sympathy』

修正された文では、動詞『whispered』の方がより正確で、話者の意図をより明確に示しています。より具体的な動詞を選ぶことで、副詞に頼らずに意味をより正確に伝えることができます。

強調の意味を持った副詞は限定的に使う

副詞が動詞や形容詞に強調を加えることができます。しかし、副詞を使いすぎると強調の効果が薄れるだけでなく、無駄に文を長く、複雑にしてしまいます。。口語で『Extremely』、『Defintely』、『Very』、『Truly』、『Really』などを強調のために使うことがよくありますが、英文を書くときは限定的に使いましょう。

口語で『Really!』(本当に!) と言う表現を使うことがありますが、副詞として英文に加える必要性を殆どありません。『This is really red』と『The concert was truly awesome』などの表現は、それぞれ『This is red』と『The concert was awesome』と書き直しましょう。

『Very』や『Exteremely』が修飾できる単語が山ほどありますが、他の単語を使うことで『Very』や『Exteremely』を省き、文を短くすることができます。また、単語の選択によって、ニュアンスを使い分けることができます。例えば、『Very expensive』は『Costly』、『Extortionate』、『Overpriced』などと言う類義語に置き換えることができますが、意味に細かな違いがあります。単純に、『かなり高い』と表現したい場合は、『Very expensive』を『Costly』に置き換えることが適切でしょう。しかし、『不当に高い』と伝える場合『Extortionate』を使い、相場より比較的高いと言う意味を伝えるなら、『Overpriced』を使うべきです。

『Very』が修飾できる単語とその類義語を幾つか紹介します。

Very [単語]類義語:
Very angryFurious; Enraged; Infuriated
Very importantSignificant: Essential; Critical,
Very expensiveCostly; Extortionate; Overpriced; Exorbitant
Very strongMighty; Sturdy;
Very weakFrail; Fragile; Tenuous
Very clearObvious; Apparent; Evident; Conspicuous
Very goodExcellent; Well;
Very badAweful;
Very easyEffortless;

ポイント:
Very [x] と言うパターンを使いそうになったら、他に単語がないか調べてみましょう(きっと、見つかります)。語彙を増やす良い機会にもなります。

まとめ:

必要のない副詞を取り除くことで、文は短くなり、より要点を絞ることができます。また、副詞はよく動詞を曖昧に修飾することがあります。より具体的な動詞に置き換えることで、意味をより正確に伝えることが可能です

副詞の使い方に気を付けながら英語のライティングを楽しみましょう。

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