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不必要な英語の副詞を省こう

英語のライティングにおいて、不必要な副詞は読み手に混乱を引き起こすという悪い評判があります。しかし、副詞は文中でさまざまな位置に置かれ、文の構造に影響を与えます。英語の副詞は、より正確な情報を伝えるために使用され、文の意味を豊かにし、読者や聞き手により明確なイメージを提供することができます。

副詞を使うときは、意図的に、目的を持って使うことが大切です。適当に副詞を使うと、読みにくいだけでなく、伝わりにくい英文になってしまいます。

この記事では、副詞を使う時の注意点を紹介します。

読むことは簡単のようで簡単ではありません。どうしても時間と労力がかかります。文を書く目的が読んでもらうことならば、読み手に伝わりやすい英文を書くことを目標にしましょう。

英語の副詞とは

英語の副詞(Adverb)は、文全体や文中の他の単語(主に動詞、形容詞、他の副詞)の動作、状態、程度、時間、場所、方法、原因などを修飾する単語です。副詞は文の詳細を補完し、文全体の意味や文法的な構造を豊かにする役割を果たします。以下は、副詞の一般的な種類と例です。

動詞 (Verb)の修飾 – 動作や行動の方法、時間、場所、頻度などを説明します。
例: She runs quickly. (彼女は速く走る。)

形容詞 (Adjective)の修飾 – 形容詞の意味を強調したり、弱めたりします。
例: He is very tall. (彼はとても背が高い。)

他の副詞 (Another Adverb)の修飾– 他の副詞の意味を強調したり、弱めたりします。
例: She sings very beautifully. (彼女はとても美しく歌う。)

文全体 (Entire Sentence)の修飾 – 文全体に対する意見や態度を表します。
例: Fortunately, we arrived on time. (幸運にも、私たちは時間通りに到着した。)

程度を示す副詞
(Adverbs of Degree):

例: very, too, quite, extremely など

用例: He is very tall.
(副詞『very』は形容詞『tall』を修飾しています。

方法を示す副詞
(Adverbs of Manner):

例: quickly, carefully, slowly など

用例: She sings beautifully.
(副詞 『beautifully』は動詞『sings』を修飾しています)。

頻度を示す副詞
(Adverbs of Frequency):

例: always, often, rarely, never など

用例: I always brush my teeth.
(副詞『always』は動詞『brush』を修飾しています)。

他にも以下のものがありますが、この記事では紹介しません。

  • 時間を示す副詞 (Adverbs of Time)
  • 方法を示す副詞 (Adverbs of Manner)
  • 原因を示す副詞 (Adverbs of Reason)

英文を書く中で程度、方法、頻度を示す副詞を必要以上に使ってしまう場合がよくあります。早速、例を見てみましょう。

英語の副詞の乱用の例

副詞を数える

The man casually walked down the busy sidewalk. As he nonchalantly turned the corner, he glanced suspiciously over his shoulder. Deeply sighing in relief, the man wholeheartedly believed that he was safe. He was deadly wrong.

例文はこの記事から引用

この例の副詞は明確です。それぞれが『-ly』で終わっています。この段落では、追いかけてくる追っ手から逃れようとする男の姿が思い浮かぶかもしれません。しかし、このように副詞を多用すると、テンポが悪くなり、文が長くなります。また、副詞は具体的でないので、ストーリーが曖昧になります。まず、副詞を取り除いた後のストーリーを見てみましょう。

不必要な副詞の消去

The man walked down the busy sidewalk. As he turned the corner, he glanced over his shoulder. Sighing in relief, the man believed that he was safe. He was wrong.

例文はこの記事から引用

この例では、一般的な副詞を削除してもストーリーにほとんど影響がないことがわかります。段落は読みやすくなり、テンポも速くなりました。段落の本質は変わっていません。しかし、描写は前の例より寂しくなっています。副詞をすべて削除することが最適な解決策ではありません。では、次のステップに進み、説明的なフレーズを通して描写を取り入れましょう。

動詞を置き換える

The man strolled down the busy street. As he eased into an alleyway, he glanced over his shoulders, his eyes narrowing in suspicion. His chest rose and fell with his sigh of relief. He was safe. But he was wrong.

例文はこの記事から引用 (修正あり)

一般的な動詞から特定的な動詞への変換に注目してください。『casually walked』を『strolled』に変え、『nonchalantly turned』を『eased』に変えました。

strolled』は『散歩する、ぶらつく』と言う意味を持ちます。『casually walked』は『何気なく歩く』と言う意味になります。

ease』は『悠々に』と言う意味を含みます。そして、『nonchalantly』は『平然と』と言う意味を持ちます。

ですから、『彼は平然と角を曲がった』(『He nonchalantly turned the corner』)から『彼は悠々と路地裏に入り込んだ』(『 he eased himself into an alleyway』)に変わりました。

そういった、具体的な動詞を使うことで、必要以上に文を長くせず、ストーリーをより具体的に伝えることができます。
彼の不審な態度を強調する描写的な動詞をいくつか加えると、危機感が戻ってきました。

副詞をうまく使うポイント

意味の重複を防ぐ

まず、動詞の意味を繰り返すだけの不必要な副詞を取り除きましょう。

例えば、『She smiled happily at her dog.』と言う文には動詞の『smiled』とそれを修飾する『happily』という副詞があります。しかし、この文脈の中では『smiled』(笑顔を見せること)はハッピーであることに間違いありません。

ですから、『happily』は不必要です。英文を『She smiled at her dog.』と書き直しましょう。しかし、『She smiled forcibly at her boss.』と言う文では、副詞が上手く機能しています。なぜなら、『forcibly』と言う副詞は無理矢理という意味だからです。上司に無理矢理、笑顔を見せたと言う表現に『forcibly』が重複せずに活躍しています。

より具体的な動詞に置き換える

例えば、『He spoke softly to convey his sympathy』と言う文があるとします。

この例では、『softly』が 『spoke』を修飾していますが、彼がどのように話しているのか、またはなぜ話しているのかを完全に捉えていません。

『spoke softly』を『whispered』(ささやく)に置き換えましょう:『He whispered to convey his sympathy』

修正された文では、動詞『whispered』の方がより正確で、話者の意図をより明確に示しています。より具体的な動詞を選ぶことで、副詞に頼らずに意味をより正確に伝えることができます。

強調の意味を持った副詞は限定的に使う

副詞が動詞や形容詞に強調を加えることができます。しかし、副詞を使いすぎると強調の効果が薄れるだけでなく、無駄に文を長く、複雑にしてしまいます。。口語で『Extremely』、『Defintely』、『Very』、『Truly』、『Really』などを強調のために使うことがよくありますが、英文を書くときは限定的に使いましょう。

口語で『Really!』(本当に!) と言う表現を使うことがありますが、副詞として英文に加える必要性を殆どありません。『This is really red』と『The concert was truly awesome』などの表現は、それぞれ『This is red』と『The concert was awesome』と書き直しましょう。

『Very』や『Exteremely』が修飾できる単語が山ほどありますが、他の単語を使うことで『Very』や『Exteremely』を省き、文を短くすることができます。また、単語の選択によって、ニュアンスを使い分けることができます。例えば、『Very expensive』は『Costly』、『Extortionate』、『Overpriced』などと言う類義語に置き換えることができますが、意味に細かな違いがあります。単純に、『かなり高い』と表現したい場合は、『Very expensive』を『Costly』に置き換えることが適切でしょう。しかし、『不当に高い』と伝える場合『Extortionate』を使い、相場より比較的高いと言う意味を伝えるなら、『Overpriced』を使うべきです。

副詞の『very』が修飾できる単語とその類義語を幾つか紹介します (『so』,『too』,『quite』などは『very』の類似表現です)。

Very [単語]代替語 – 特定的な形容詞:
Very angryFurious; Enraged; Infuriated
Very importantSignificant: Essential; Critical,
Very expensiveCostly; Extortionate; Overpriced; Exorbitant
Very strongMighty; Sturdy;
Very weakFrail; Fragile; Tenuous
Very clearObvious; Apparent; Evident; Conspicuous
Very goodExcellent; Well;
Very badAwful;
Very easyEffortless;

ポイント:
Very [x] と言うパターンを使いそうになったら、他に単語がないか調べてみましょう(きっと、見つかります)。語彙を増やす良い機会にもなります。

『very』と一緒に使うと不自然な形容詞

副詞の『very』で形容詞を修飾する場合、『very wonderful』という表現も文法的には可能ですが、一般的には避けられることが多いです。理由は『wonderful』自体が強い意味を持つため、『very』を付けると冗長に感じられるからです。ですから、ネイティブ・スピーカーは不自然さから『very supurb』などは使いません。しかし、作家などは意図的に『very supurb』などの表現を使うことがあります。『very wonderful』などと言わないことは、文法的ルールではないけど、一般的な表現でもないということだけ覚えておきましょう。

以下は全て不自然です:

  • very perfect
  • very unique
  • very excellent
  • very complete
  • very infinite
  • very entire
  • very endless
  • very universal
  • very essential
  • very absolute

例えば、『unique』には度合いのない概念なため、強調表現「very」や「so」などは一般的に使われません。しかし、意図的に使う小説家はいます。

一般的なルール

強意の意味を持つ形容詞とともに
『awful』、『delicious』、『dreadful』、『exhausted』などの形容詞は、既に強意を含んでいるため、通常は『very』を使ってさらに強調しません。

  • 不自然な例: The meal was very delicious.
  • 自然な例: The meal was delicious.
  • 不自然な例: She was very exhausted after the hike.
  • 自然な例: She was exhausted after the hike.

比較級をさらに強調するとき
比較級の程度を強める際には、通常、『very』ではなく、『much』や『very much』を使用します。

  • 不自然な例: This task is very easier than the previous one.
  • 自然な例: This task is much easier than the previous one.
  • 不自然な例: He is very more interested in science than in art.
  • 自然な例: He is much more interested in science than in art.

受動態を強調するとき
受動態を強調するためには『very』は使いません。代わりに、『much』、『very much』、または『greatly』を使います。

  • 不自然な例: The proposal was very accepted by the committee.
  • 自然な例: The proposal was much accepted by the committee.
  • 不自然な例: Her efforts were very appreciated by the team.
  • 自然な例: Her efforts were greatly appreciated by the team.

また、今は副詞の『very』についてお話しをしていますが、「very」は副詞としても形容詞としても使われます。副詞の場合は、一般的に「とても」や「非常に」という意味で使われ、形容詞の場合は、通常「まさに」や「まさしく」という意味で使われます。

副詞『very』を使った例:

The weather was very hot yesterday.
(副詞「very」は、形容詞「hot」を修飾しています)

形容詞『very』を使った例:

This is the very place where we met.
(形容詞「very」は、名詞「place」を修飾しています)

まとめ:

必要のない副詞を取り除くことで、文は短くなり、より要点を絞ることができます。また、副詞はよく動詞を曖昧に修飾することがあります。より具体的な動詞に置き換えることで、意味をより正確に伝えることが可能です。多くの副詞の意味と使い方を知っておくべきですが、使用を制限し、特定的な動詞や形容詞を使いましょう。

また、副詞の使い方に気を付けながら英語のライティングを楽しみましょう。

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